【11月22日 AFP】(更新)米配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)は21日、ハッキングによって2016年に同社の顧客や運転手の個人情報およそ5700万件が漏えいしていたと明らかにした。1年にわたって問題を隠していたことになる。関係筋によると、同社はハッカーらに10万ドル(約1100万円)を支払い、入手したデータの破棄を依頼したという。

 8月に就任したダラ・コスロシャヒ(Dara Khosrowshahi)最高経営責任者(CEO)は声明で「起きてはならないことだった。この件について弁解するつもりはない」とコメント。

 社外の人物らが同社のクラウドサーバーやデータに侵入し、「大量」の情報をダウンロードしたこの漏えい事件について、コスロシャヒCEOはつい最近知ったばかりだと述べた。

 ウーバーによると、盗まれた個人情報には顧客の名前、電子メールアドレス、携帯電話番号や運転手約60万人の名前や運転免許証の情報などが含まれていた。

 事情に詳しい筋によると、ウーバーは利用者や運転手に個人情報が危険にさらされていることを伝えず、ハッカーらに金銭を支払って盗まれたデータを破棄させた。

 ウーバーの共同創設者で当時CEOを務めていたトラビス・カラニック(Travis Kalanick)氏は情報漏えいの発覚後まもなく報告を受けていたが、公にしていなかった。今回コスロシャヒ新CEOがこの事件について知ったことで初めて明るみに出た。(c)AFP