【11月22日 CNS】中国・上海(Shanghai)で仕事をしていた14歳のロシア人モデルが急死した問題で、上海市警察当局は17日、他殺の可能性はないと発表した。

 ロシア国籍のブラダ・ジュバ(Vlada Dzyuba)さん(14)は、上海英模文化発展(ESEE Model Management)とモデル契約を結んでいた。10月24日に仕事を終えた後に体調を崩して病院に運ばれ、27日に死亡した。病院側の初期判断では重症感染症の一種で、発熱、項部硬直、ケルニッヒ徴候が見られた。病院の診断によると、死因は中枢神経系の感染症による多臓器不全とされ、主に疲労による髄膜炎とみられる。

 警察当局はロシア在上海・安徳烈(An Delie)領事と領事館医師、亡くなったジュバさんの所属していた会社担当者、手当てを行った当直医師の立ち会いの下、検視を行った。法医学検査で体表に暴力などによる傷は見つからず、血液検査の結果も正常で、異常な点は一切見つからなかった。

 さらに警察当局は、所属する会社の責任者、マネジャー、中国側の付き人や上海のルームメートに生前の仕事状況などについて聞き取りを行った。調べによると、亡くなったジュバさんについては、合法的な就業手続きが取られていた。会社から提供された業務記録によると、体調を崩す前の23日は、浙江省(Zejiang)義鳥市(Yiwu)で行われていた撮影イベントで約6時間勤務し、翌24日の勤務時間は約13時間で、化粧、衣装替え、照明機材の調節時間、食事休憩などが含まれている。

 義鳥でジュバさんと同室だった同僚によると、異変があった様子は見られなかったという。また、ジュバさんが病院で診察を受けていた時には意識もあったといい、他人とトラブルを起していないことや、毒物も摂取していないことなどを、自ら医師に話していたという。こうした点を総合し、警察は事件性を排除したとしている。

 ジュバさんは11日、ロシアに無言の帰国をした。(c)CNS/JCM/AFPBB News