【11月20日 AFP】(更新)イラク北部のクルド人自治区で9月に実施された独立の是非を問う住民投票について、イラク最高裁は20日、違憲であると宣言した。

 最高裁は声明で「2017年9月25日にイラクのクルド人自治区で実施された住民投票について違憲を宣言する決定を下した。これにより、同投票のすべての結果を無効とする」と述べた。

 最高裁の違憲判断によって、独立賛成が多数を占めたクルド人自治区の住民投票をめぐる混迷はいっそう深まりそうだ。

 住民投票によって引き起こされたイラク中央政府との危機をめぐって、クルド自治政府は住民投票の結果を「凍結」する意向を表明し、中央政府に協議を求めていた。だが中央政府はこれを却下し、ハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は住民投票を無効とするよう要求。

 先週になってクルド自治政府は、投票の合憲性に関する最高裁の決定を尊重する意向を発表していた。(c)AFP