【11月20日 AFP】男子テニス、元世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)がコーチのイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏との師弟関係を再び解消したことについて、元英国ナンバーワンのティム・ヘンマン(Tim Henman)氏が、マレーに新コーチは必要ないとの見解を示した。

 マレーは18日、ともに計3度の四大大会(グランドスラム)制覇を果たし、五輪の金メダル2個を獲得してきたレンドル氏とたもとを分かつと発表。マレーの親友でもあるヘンマン氏は、同選手の躍進に果たしたレンドル氏の役割をたたえつつ、コーチングチームの古参ジェイミー・デルガード(Jamie Delgado)氏がいれば穴埋めは必要ないと考えている。

 ヘンマン氏はBBCラジオ5ライブ(BBC Radio Five Live)のスポーツウィーク(Sportsweek)という番組で「アンディほどのテニスの経験と知識があれば、チームに別の人間を加える必要はないと思う」と話した。

「彼にはジェイミーがいる。選手としてもそれなりのレベルにあったし、コーチとしてはまずギル・ミュラー(Gilles Muller)の指導で素晴らしい手腕を見せた。そしてアンディとは良好な数年間を過ごし、彼のことを誰よりも理解している」

 マレーはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)の準々決勝でサム・クエリー(Sam Querrey、米国)に敗れて以降、腰の負傷でツアーから遠ざかり、その間に世界ランキングも16位まで下降したが、現在は来年1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)出場を目指している。

 ヘンマン氏は「アンディが腰の問題に悩まされているという話ばかりが取り上げられるが、彼がレンドルと素晴らしい時期を過ごしてきたことも事実だし、もっと明るい面や、チームとして得た教訓にも目を向けるべきだと思う」と話している。

「ウィンブルドンで熱心にトレーニングを積む姿を見る限り、アンディは信じられないほど努力して、大きく前進している。シーズン開幕まではまだ6週間か7週間あるから、きっとそれまでには戻ってこられるだろうし、試合がしたくてうずうずしているはずだ」 (c)AFP