【11月19日 AFP】スペイン北部の道路料金所で18日、同国警察がフランス人男性に向かって発砲し、男性は負傷した。警察発表によると、男性が「アラーアクバル(アラーの神は偉大なりの意)」と叫んでいたため、警官たちは男性が武器を持っているものと誤って判断してしまったという。この件についてスペイン警察はテロリズム事件としての捜査は行わない方針。

 負傷したのはモロッコ出身のフランス人男性で、18日未明、フランスとの国境に近いスペイン北部のラホンケラ(La Jonquera)でフランスで登録された車両に女性1人を乗せて国境近くの料金所に接近したときに撃たれた。

 警察によると、「不審」な態度の男性が「車の中で何かを操作しているようだ」との通報を受けて現場にかけつけた治安当局のパトロール隊が、男性に車外にでるよう促したところ、男性は手に何かをもって警官に近づいてきた。そのとき、男性は「アラーアクバル」と叫んだという。警官は男性に対し立ち止まるよう繰り返し求めたが、男性は警告を無視。警官は警告射撃を行ったが、男性がまだ近寄ってきたため、男性の臀部を撃ったという。

 治安当局によれば、男性はジローナ(Gerone)の病院で治療を受けているが、命に別状はないという。(c)AFP