【11月19日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は18日、気象予測の精度向上をめざした次世代気象衛星「JPSS-1」を米カリフォルニア(California)州のバンデンバーグ空軍基地(Vandenberg Air Force Base)からロケットに搭載して打ち上げた。

 JPSS-1の打ち上げは1度目は強風、2度目は技術的な問題により、これまで2度延期されていたが、米ロケット打ち上げ合弁企業「ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)」のロケット「デルタ2(Delta II)」が18日午前1時47分(日本時間同日午後6時47分)、バンデンバーグ空軍基地からJPSS-1を搭載して打ち上げられた。

 NASAによると、JPSS-1は高度824キロの極軌道を1日に14周し、地球全土の観測結果を1日2回地球に送信する。

 NASAと米海洋大気局(NOAA)の共同事業によるJPSS-1は、NOAAの次世代気象衛星「JPSS(共同極軌道衛星システム)」4基のうちの第1号で、気象情報や予測データの収集にあたる。

「JPSS」についてNOAAは、激しい気象の予測や環境監視などの観測技術における大きな進歩を象徴するものだと説明。また「JPSS-1」は「地球の大気や陸地と海の状況を測定する最新機器一式」を搭載し、海面温度、火山灰、ハリケーンの強さなどの観測や測定を行うという。

 NASAとNOAAの共同事業では、さらにNASAの教育用小型衛星計画の一環として小型人工衛星キューブサット(CubeSat)4基が軌道投入される予定だ。4基は米国の4大学が所有するもので、JPSS-1の軌道投入が成功後に打ち上げられるという。(c)AFP