【11月19日 AFP】ジンバブエの首都ハラレなどで18日、ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)政権の崩壊を祝い、ムガベ大統領の退陣を要求する数万人のデモが行われた。

 デモ後、与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)関係者はAFPに対し、同党は19日に緊急会議を開き、ムガベ氏の大統領と党首からの解任を承認する予定だと明らかにした。

 ZANU-PFの全国10地方支部のうち8支部は17日、国営テレビを通じて同大統領の退陣を要求していた。党関係者は、その後さらに1支部が大統領退陣を求めたことを確認。「9支部の判断を承認するため(19日に)会議を行う」と述べた。

 ジンバブエでは1980年の独立以来、ムガベ政権下で圧政が敷かれ、公衆の場で人々が歓びを表現する姿は見られなかった。しかし、首都ハラレなどの都市で行われた今回のデモでは、大勢の参加者が歌い踊りながら道を練り歩いた。

 デモは独立戦争の退役軍人らの呼び掛けで、ムガベ大統領から実権を剥奪した軍に感謝を示す目的で始まった。しかし、開始から間もなく、あらゆる年齢層の市民が加わって規模が拡大。市民らは同大統領の退陣が見込まれる情勢に対する喜びを表した。

 ハラレ中心部にあるムガベ大統領公邸付近では、公邸に近づこうとするデモ隊とそれを制止した重武装の軍兵士がにらみ合い、緊張が高まったものの、デモは全体として平和的に行われた。

 軍は17日の声明で抗議デモを全面的に支持すると表明していた。また参加者も兵士に声援を送り、立ち止まって握手を交わす様子も見られた。(c)AFP/Susan Njanji and Fanuel Jongwe