【11月18日 AFP】体操女子の五輪女王シモーネ・バイルス(Simone Biles、米国)は17日、性的虐待問題に関して代表のチームメートであるガブリエル・ダグラス(Gabrielle Douglas)から批判されたアレクサンドラ・レイズマン(Alexandra Raisman)を擁護した。

 五輪で合計3個の金メダルを獲得しているレイズマンは先日、同国体操連盟(USA Gymnastics)の元チームドクターであるラリー・ナサール(Larry Nassar)被告から性的虐待を受けていたと告白。その後も自身のツイッター(Twitter)で、女性の服装によって疑惑の内容を見直すべきであるとするのは言語道断であり、性的虐待の被害者を辱めるのは終わりにすることを求めた。

「女性がセクシーな写真を撮影したり、セクシーな服装をしているからといって、男性がその女性を侮辱したり、性的虐待を受けるのは自業自得だという権利はありません。女性や少女が好きなスカートやドレスで侮辱されることは、私には我慢できませんし、絶対に許せません。そうですよね?」

 しかしながら、2016年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した女子団体のチームメートであるダグラスは、「私たちにも、女性として慎ましく上品な服装をする責任があります。刺激的でセクシーな服装をすることは、悪い連中を引き寄せてしまいます」とし、レイズマンの主張に批判的な内容を返信した。

 2012年ロンドン五輪の個人総合で金メダルを獲得したダグラスはその後、コメントを削除したものの、バイルスはスクリーンショットで撮影したダグラスのコメントとともに「ショック」だとして、「これを見てショックを受けていますが、驚いてはいません。チームメートとして、あなたも彼女を支えてくれると期待していたので、これを見て引き裂かれる思いです。私はアリー(レイズマン)やほかの女子選手全員を支持します!STAY STRONG(強くあれ)」と投稿した。

 ダグラスはこのコメントを受けて、「私の返信は不適切でした。チームメートを味方しないようなコメントをしたことを心から謝ります。どんな服装をしていようとも、虐待を受けるようなことは、いかなる状況でも決して容認できません。私もあなたの味方です」とつづった。(c)AFP