【11月18日 AFP】米公民権運動の黒人指導者ジェシー・ジャクソン(Jesse Jackson)師(76)は17日、パーキンソン病にかかっていることを公表した。

 アフリカ系米国人の平等な権利のために米国の公民権運動を主導した故マーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師と共に働いたことがあり、現在は米シカゴの非営利団体のトップを務めているジャクソン師は、「日常の決まりきった仕事をすることも難しくなってきている」と明かした。

 声明でジャクソン師は「私の家族と私は約3年前に変化に気付いた。しばらくは仕事を中断して医師にかかることに気が進まなかった」と述べた。「一連の検査の結果、医師はパーキンソン病だと診断した。私の父を倒した病気だ」

 診断されたのは2015年で、その後は病気の進行を遅らせる理学療法や回顧録の執筆に取り組んできたという。

 パーキンソン病は原因がよく分かっておらず根本的な治療法もない。患者は世界に700万~1000万人いるとみられている。この病気にかかった著名人も多く、ボクシングの故モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏、ローマ法王の故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)、俳優のマイケル・J・フォックス(Michael J. Fox)氏らが知られている。

 ジャクソン師は、自身がパーキンソン病と診断されたことを、この病気について他の人たちが理解を深める機会にしたいとも述べた。

 1980年代に2度米大統領選で民主党の候補指名を争ったジャクソン師は、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が出るまでは、米大統領選に立候補したアフリカ系米国人の中で最も傑出した人物だった。(c)AFP