【11月18日 AFP】米モータースポーツの女性ドライバーとして草分け的存在のダニカ・パトリック(Danica Patrick)が17日、来年5月のインディアナポリス500(Indianapolis 500)を最後に現役を引退すると発表。2009年のインディ500で女性ドライバーとして史上最高の3位に入ったパトリックは、来年2月のデイトナ500(Daytona 500)にも出場すると表明している。

 現在はNASCARシリーズに参戦する35歳のパトリックは、米フロリダ(Florida)州のホームステッド・マイアミ・スピードウェイ(Homestead Miami Speedway)で開催されるフォード・エコブースト400(Ford Ecoboost 400)をもってフルタイム参戦を終了し、来季は2レースのみに出場するとしている。

 記者会見で涙で言葉を詰まらせながら「妹からは、きっと感傷的になると言われました。私はそうはならないと主張しましたが、これまですべての機会に感謝しています」と話したパトリックは、2018年シーズンのスポンサー探しに苦労したことが引退を考え始めるきっかけになったと説明し、「この決断を強いられたとは思っていません。自分がそうするべきだと感じているのです」と語った。

「ここは自分の人生が突き進む場所であり、そこに少し心が動かされることもあります。心が大きく揺れたり、小さく揺れたりしています。でも今年の初めに、これまで直面したことがなかった状況に追い込まれたことはたしかです。スポンサー問題に遭遇したことは一度もありませんでしたが、そのことで引退を考えさせられました」

 パトリックはまた、デイトナ500とインディ500で最後の出走を果たし、キャリアの幕を引くことを楽しみにしていると話し、「そのことに心からわくわくしています。最高の締めくくりになるでしょう」と語った。

 7年間参戦したインディカー・シリーズで、パトリックは2008年のインディジャパン300(Indy Japan 300 mile)で唯一の優勝を果たし、翌年のインディ500で3位を記録。2012年に転向したNASCARでは、2014年にアトランタ(Atlanta)でキャリア最高の6位に入った。(c)AFP