【11月17日 AFP】先天性色素欠乏症(アルビノ)の人々に対する襲撃が問題となっているアフリカ東部タンザニアで、現地の非政府組織(NGO)は15日、襲撃は減少傾向にあるものの、遺体を墓から掘り起こす事例が増加していると明らかにした。

 アルビノの人々は、体の一部を呪術に使うために狙われることが多いとされる一方、人権団体「法的権利と人権センター(LHRC)」は、アルビノに対する「襲撃や殺害の件数は大幅に減っている」というのが最近の傾向だとしている。

 カナダの慈善団体アンダー・ザ・セイム・サン(UTSS)は、タンザニアで近年発生した襲撃事件は殺人76件を含む161件を記録し、アフリカの他のどの地域と比べても多いと指摘。

 だがLHRCによると、今年前半には事件の報告はなかったとしており、そうした襲撃を防ごうとする政府や人権団体、UTSSの努力の成果とみられるという。

 その一方でLHRCは、アルビノの遺体が埋葬されている「墓地を荒らす事例が増えている」と指摘している。

 生まれつき髪や肌、目の色素が少ないアルビノの体は、富と幸運をもたらすと信じられており、拉致されたアルビノは体の部位を、お守りや呪術用の薬として使用するために切り取られているとされる。(c)AFP