【11月17日 AFPBB News】ビルの壁に張り付く人々、鏡の中にいる別人、水のない空間にたゆたうボート──。目の錯覚を利用した大型インスタレーションや映像による美術展「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル(Leandro Erlich:Seeing and Believing)」が18日から、東京都港区の森美術館(Mori Art Museum)で開催される。内覧会が行われた16日には報道関係者がつめかけ、奇妙な世界に迷い込んだような感覚を楽しんだ。

 アルゼンチン出身のアーティスト、レアンドロ・エルリッヒ(Leandro Erlich)氏は、建物の壁面や窓、地下鉄などの日常的なモチーフを用いた、常識や既成概念に疑問を投げかける作品で世界的に知られ、国内では、金沢21世紀美術館(21st Century Museum of Contemporary Art)に作品が恒久設置されている。本展は、エルリッヒ氏の創作活動を振り返り、初期から最新作までの44点を展示する過去最大規模の回顧展。鑑賞者が作中に入り込むことで完成する体験型作品も多く、一部の作品では写真撮影やSNSへの投稿も可能だ。

 内覧会には、子役タレントとして活躍する本田望結(Miyu Honda)さん、紗来(Sara Honda)さん姉妹も作品に参加。床に横たわった建物の壁面でポーズを取り、重力に逆らって壁にぶら下がる様子を演出。望結さんは「仕掛けがいっぱいあって楽しい。写真も100枚ぐらい撮った」と笑顔を見せた。2018年4月1日まで。(c)AFPBB News