【11月17日 AFP】米大リーグ(MLB)は16日、2017年シーズンの最優秀選手(MVP)を発表し、ア・リーグはヒューストン・アストロズ(Houston Astros)のワールドシリーズ制覇に貢献したホセ・アルトゥーベ(Jose Altuve)、ナ・リーグはマイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)のジャンカルロ・スタントン(Giancarlo Stanton)がともに初選出された。

 ベネズエラ出身のアルトゥーベは、全米野球担当記者協会(BBWAA)による投票で30人中27人の1位票を得て合計405ポイントを獲得し、2人の1位票で合計279ポイントを集めて2位に入ったニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のアーロン・ジャッジ(Aaron Judge)に大差をつけた。

 今季のア・リーグ新人王に選出されたジャッジを押しのけて受賞を果たしたアルトゥーベは、「何て言えばいいのか分からない。こんなことは予想していなかった。最高だよ」とコメントした。

 アルトゥーベは、通算5度目のオールスター選出を果たした今季、打率.346を記録して昨季に続き通算3度目の首位打者を獲得した。投票はレギュラーシーズン終了後に行われているため、今プレーオフの合計24試合で記録した7本塁打と14打点という素晴らしい成績は結果に反映されていなかった。

 アルトゥーベはまた、今季合計204安打を記録して史上初となる4年連続の年間最多安打数を記録したほか、24本塁打、81打点、32盗塁の成績をマーク。一試合複数安打はア・リーグ最多の59試合、一試合3安打以上では両リーグ最多の23試合を数えた。さらに、試合の終盤や接戦の場面で打率4割以上の強さを見せているのに加え、インターリーグの打率は.421、ロードでも打率.381という数字を残した。

 2017年の野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入りを果たしたジェフ・バグウェル(Jeff Bagwell)氏に次いで、球団創設56年目のアストロズでは史上2人目のMVPに選ばれたアルトゥーベは、元ヤンキースの遊撃手で1950年のア・リーグMVPフィル・リズート(Phil Rizzuto)氏と、元フィラデルフィア・アスレチックス(Philadelphia Athletics、現オークランド・アスレチックス<Oakland Athletics>)の投手で1952年の同リーグMVPボビー・シャンツ(Bobby Shantz)氏と並び、史上最も低い身長5フィート6インチ(約167センチ)での受賞者となった。

 一方、前週28歳の誕生日を迎えたばかりのスタントンは、10人の1位票で合計302ポイントを集め、シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)のジョーイ・ボット(Joey Votto)が獲得した合計300ポイントをわずか2ポイント差で上回り、史上4番目の僅差でマーリンズから球団初のナ・リーグMVPに選出された。

 スタントンは、「信じられない。キャリア中であった浮き沈みが、すべて起きた。周囲の人々をはじめ、自分の背中を押してくれた人や、ずっと味方でいてくれた人たち全員にお礼を言いたいし、とても感謝している」とコメントした。

 スタントンは今季両リーグ最多の59本塁打、132打点を記録し、打率は.281を残した。2010年ナ・リーグMVPのボットは、打率.320、36本塁打、100打点の成績に加え、四死球は両リーグ最多の134回を数えた。

 アリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)の強打者ポール・ゴールドシュミット(Paul Goldschmidt)が、4人の1位票で合計239ポイントを獲得して3位に入った。(c)AFP