【11月16日 AFP】韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線にある板門店(Panmunjom)で韓国側に亡命し、その際銃撃を受けて負傷した北朝鮮兵について、治療に当たる医師は16日、兵士の容体が安定してきていると明かした。ただ、体内に居る無数の寄生虫のせいで、助かる可能性が下がりかねないと懸念を示している。

 この医師は報道陣に対し、「脈拍を含めたバイタルサイン(生存兆候)は安定しつつある」と述べたものの、容体はいつ急変してもおかしくないと明かした。

 同医師は15日、兵士の小腸に回虫を含む「無数の寄生虫」が見つかったと発表しており、「起こりかねない合併症を予防するために注視している」と語った。

 また医師は、摘出した寄生虫の中で最も長いものは27センチに達していたとして、「医療に従事して20年になるが、このようなものは見たことがなかった」と話した。

 この兵士は今月13日に韓国へ逃れ、ヘリコプターで病院に搬送された後、2度の緊急手術を受けた。(c)AFP/Park Chan-Kyong