【11月16日 AFP】米国では13~25歳の若年層ホームレスが400万人以上に上っているという報告書が15日、発表された。若年層ホームレスを包括的に調査する米国初の試みだという。

 米シカゴ大学(University of Chicago)が発表した報告書では、路上や施設で暮らしたり、定住先を持たないために他人の家を渡り歩く「カウチサーフィン」をしたりしている人々を含む広範な対象をホームレスと定義している。

 マシュー・モートン(Matthew Morton)研究員は「われわれの調査は統計から漏れることもある若者に注目することで、若年層ホームレスの全容を初めて国に明らかにすることを目指している」と述べた。

 調査によると、米国では少なくとも420万人の若者がホームレスとなっており、13~17歳は70万人、18~25歳が350万人と推定される。

 特にアフリカ系やヒスパニック系、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の若者がホームレスになるリスクを抱えているという。

 18~25歳のホームレスの若者の大多数は幼少期または思春期のころからホームレス生活を送っている。そのうち3分の1は家族や保護者の死といったトラウマを抱えており、それによってさらにホームレスになりやすくなっている。(c)AFP