【11月16日 AFP】中国での遠征中に万引きの疑いで逮捕されていたカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のバスケットボール部員3人が15日、事件について公に謝罪し、帰国を手助けしてくれたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に感謝の意を表した。

 トランプ大統領は先日、米プロバスケットボール(NBA)のロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)に今季入団したロンゾ・ボール(Lonzo Ball)の弟リアンジェロ(LiAngelo Ball)をはじめ、杭州(Hangzhou)で逮捕されたコーディー・ライリー(Cody Riley)、ジャレン・ヒル(Jalen Hill)の3人が帰国できるよう、習近平(Xi Jinping)国家主席に介入を要請していた。

 3人は今月7日、高級ブランド「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」の店舗で盗みをはたらいた疑いで逮捕され、後に保釈されたが、杭州にとどまるよう命じられていた。中国では、商品の価値によっては窃盗でも投獄される場合がある。

 帰国翌日、3人はロサンゼルスで開いた記者会見で自らの罪を認め、リッキーは「自分が犯した万引きという過ちについて全責任をとる。これは個人の問題ではなく、自分の学校、そして国全体に泥を塗ってしまったことは理解している」と語った。

「私たちが無事帰国できるよう尽力してくれた人々にお礼を言う前に、世話をしてくれた中国政府および警察の方々に感謝したい。そして、トランプ大統領はじめ、米国政府の皆さま。私たちのために介入していただき、ありがとうございました」

 一方、自身は「最良の判断」を下せなかったと報道陣に明かしたリアンジェロは、今後は二度と盗みという「愚かな決断」をしないと誓ったうえで、トランプ大統領や中国警察、そしてUCLAに感謝した。

「これは自分がどんな人間であるかを定義するものではない。家族は私をしっかりと育ててくれたし、これからはより良い人間になれるよう努力していくつもりだ」

 また、「今回のばかげた過ち」ではなく、バスケットボールへの愛で自分のことを知ってほしいというヒルは「言葉では説明できないが、この一件は自分を変えた。周囲の人やUCLAのコーチ、スタッフ、そしてファンの人々のことは本当にリスペクトしている」と語った。

 UCLAを率いるスティーブ・アルフォード(Steve Alford)ヘッドコーチ(HC)は、3人を無期限で出場停止にし、遠征には帯同させないだけでなく、ホームゲームでもユニホームを着させないと話している。(c)AFP/Frankie TAGGART