【11月15日 AFP】過激派の攻撃による2016年の死者数は前年に続いて減少した一方、攻撃を受けた国の数は増えたことが、15日に公表された「世界テロリズム指数(GTI)」で明らかになった。

 オーストラリアに本部を置く経済平和研究所(IEP)が発表したGTI報告書によると、2016年にテロ攻撃で死亡した人は2万5673人で、最も多かった2014年から22%減少した。特にシリア、パキスタン、アフガニスタンで死者数が大幅に減ったという。

 その一方で、死者をともなったテロ攻撃が1回以上あった国は77か国で、GTIが依拠する「グローバル・テロリズム・データベース(Global Terrorism Database)」の集計開始以来の17年間で最多だった。

 米メリーランド大学(University of Maryland)がまとめる同データベースは、その種のものとしては世界で最も包括的にデータをそろえているとされる。

 死者数の減少について、報告書は「前向きな結果」「急進的なイスラム過激派との戦いにおける転換点」と総括している。(c)AFP