【11月16日 CNS】中国・自動車大手の吉利汽車(Geely Automobile)を擁する浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Holding Group)は14日、「空飛ぶ自動車」を開発している米国のテラフジア(Terrafugia)と協議の末、同社の全業務と資産を買収することに決定したと発表した。決定は13日付け。すでに対米外国投資委員会(CFIUS)を含むすべての監督・管理機構の許可が下りている。

 テラフジアの本社は米国マサチューセッツ州に位置し、5人のマサチューセッツ工科大学(MIT)卒業生により2006年に設立された。空飛ぶ自動車の設計・製造を行っており、未来へ向けた技術、工程、生産などの面において優れている。すでに何種類かの空飛ぶ自動車の開発が成功しており、19年に第1号を世に出し、23年までに世界へ向けて垂直に離着陸できる自動車を開発する予定だという。

 同社は今後も本部を米国とし、空飛ぶ自動車の研究開発、生産を進めていく。吉利は自動車業界で培った豊富な技術、専門知識と創造力を活かし、テラフジアを支えていくことになる。

 吉利は今後、テラフジアに対してさらなる投資を進め、より多くのハイテク関連人材を募集する。前回の四半期で同社の研究チームは3倍に拡大している。今後は、中国の技術スタッフも研究開発に参加する予定だ。

 吉利の李書福(Li Shufu)会長は、「テラフジアはきっと未来の交通手段を変え、新しい業界の発展をけん引していくだろう。彼らと吉利控股集団を合わせた全世界のリソースとイノベーションの力でテラフジアの戦略目標を実現したい」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News