【11月15日 AFP】北朝鮮の国営メディアは15日、同国の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長を侮辱したとして米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に対し「死刑」に値すると非難を浴びせ、また南北朝鮮間の非武装地帯(DMZ)訪問を中止した腰抜けだなどと、激しい言葉で反撃した。

 朝鮮労働党の機関紙「労働新聞(Rodong Sinmun)」は社説で、トランプ大統領が先週、韓国議会で演説した際に北朝鮮を「無慈悲な独裁政治」だと非難したことに対する怒りをあらわにした。

 社説は「彼(トランプ大統領)が犯した絶対に許されることのない最悪の罪は、われらが最高指導者の尊厳を悪意を持って傷つけたことである」「彼は朝鮮人民に死刑を宣告された忌まわしき犯罪者に過ぎないことを自覚せねばならない」などと主張した。

 トランプ氏はアジア歴訪の終盤、ベトナムの首都ハノイからツイッター(Twitter)に投稿し、「私は彼のことを『チビでデブ』だなんて絶対に言わないのに、どうして金正恩は私のことを『老いぼれ』と呼んで侮辱するのだろうか?」と、金氏の体格をからかう書き込みをしていた。

 またトランプ氏は訪韓中、南北間の軍事境界線沿いにあるDMZにヘリコプターで向かったが、悪天候のためにわずか5分後に引き返していた。労働新聞はこの説明にもかみつき、「(引き返した理由は)悪天候ではない。彼(トランプ氏)は震え上がってしまい、にらみを利かせるわが軍と対峙することができなかっただけだ」と、トランプ氏を腰抜け呼ばわりした。(c)AFP