【11月14日 AFP】(更新)スポーツウエア大手「プーマ(Puma)」の新製品を宣伝する広告動画で、インドのオールドデリー(Old Delhi)の歴史的地区に残る17世紀の建築物にスプレーでカラフルな壁画が描かれたことについて、文化財の保護活動家らは14日、取り返しのつかない損傷を与えたとして同社を非難した。

 靴の素材であるスエードと、ヒンドゥー語で道を意味する単語を組み合わせて名付けられた「スエードガリー(Suede Gully)」という靴の広告動画について、プーマは同社のウェブサイトで「インドのストリートの気概を捉えた」と評している。

 だが一方で、ムガール(Mughal)帝国の皇帝シャー・ジャハーン(Shah Jahan)が建設した歴史的地区の外観を損ねたとして、激怒した保護活動家らが同社を批判。

 文化財保護団体のスワプナ・リドル(Swapna Liddle)氏はAFPに対し、「そこは遺産地区だ。入ることも好きなように描くこともできない」と述べ、砂岩の彫刻やしっくい、れんがに半永久的な傷を付けたと指摘した。

 プーマは声明で、撮影に使用した建築物に歴史的価値があることは把握していなかったと弁明。外観を撮影前の状態に復旧することを約束した。(c)AFP