【11月14日 AFP】(更新)イランとイラクの国境地帯で12日夜に発生した強い地震では、両国で合わせて少なくとも421人が死亡、数千人が負傷した。イランの救助隊は翌13日、生存者を救出するため、がれきの中の捜索活動を続けた。

 同国西部ケルマンシャー(Kermanshah)州では、揺れが襲った際、多くの人が自宅にいたとみられ、地元当局によると少なくとも413人が死亡、6700人が負傷した。

 一方、国境を挟んだイラク側は人口がより少ない地域で、保健省は死者8人、負傷者数百人と発表。ただ同国の赤新月社(Red Crescent)のまとめでは、9人が死亡、400人以上が負傷したとされている。

 米地質調査所(USGS)によると、今回の地震はイラクのクルド人自治区ハラブジャ(Halabja)の南西30キロの国境地帯で12日午後9時20分(日本時間13日午前3時20分)ごろ発生。地震の規模はマグニチュード(M)7.3だった。USGSは当初、震源地はイラク内としていたが、13日午前になってイラン側だったと訂正した。

 イランの被災地では、地震後2回目の夜を迎え気温が下がる中、数万人が屋外で眠ることを余儀なくされ、当局は救援物資の配給に追われた。

 イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は、政府および軍に対し「あらゆる手段」を駆使するよう指示。これを受けて、救急車数百台、軍のヘリコプター数十機が出動して救出活動に加わったとされる。

 イラン当局は、AFPを含む外国メディアに対し、被災地入りの許可を出していない。(c)AFP/Siavosh Ghazi with Shwan Mohammed in Darbandikhan, Iraq