【11月13日 AFP】(更新、写真追加)イランとイラクの国境地帯で12日夜に発生した強い地震で、イラン側の死者数が328人に達したことが明らかとなった。イラン当局が13日、明らかにした。

 イランの国営テレビ局が当局者の話として報じたところによると、地震による負傷者は少なくとも2530人に上るという。以前の情報では死者207人、負傷者1700人とされていた。

 米地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.3、震源はイラン国境に近いイラク北東部ハラブジャ(Halabja)の南西30キロの地点。

 最も大きな被害が出ているのはイラン西部ケルマンシャー(Kermanshah)州の町カスレシリン(Qasr-e Shirin)とアズガレ(Azgaleh)。イランの緊急対応当局者は「道路が寸断されており、(被災した)村に救助隊を送るのが難しい状況だ。土砂崩れも起きている」と話している。

 ツイッター(Twitter)に投稿された地震直後の画像には、スレイマニヤ州で窓の割れた建物からパニック状態の人々が逃げ出す様子が写っている。別の画像では、近くのダルバンディカン(Darbandikhan)でも建物の壁が剥落したり、コンクリートの建物が崩壊するなどの被害が確認できる。

 震源は25キロと浅く、イラク駐在のAFP記者によると首都バグダッドでも20秒ほど揺れが続いたという。また、トルコでも東部マラトヤ(Malatya)やバン(Van)で揺れを観測し、南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)では住民が一時避難する騒ぎとなった。

 震源付近はアラビアプレートとユーラシアプレートの境界線で、1500キロにわたる断層がある。(c)AFP