【11月12日 AFP】スウェーデンとの欧州予選プレーオフ第1戦に0-1で敗れ、60年ぶりのW杯予選敗退が現実味を帯びてきているイタリア代表だが、主将を務めるGKのジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)は、危機を乗り越えるにはパニックに陥ってはならないと主張している。

 2006年のドイツ大会を制した代表の数少ない生き残りである39歳の守護神ブッフォンは、チームがロシア大会(2018 World Cup)出場を決め、史上最多6回目の本大会出場を達成することを目指している。ところが、敵地ストックホルムで「醜くてめちゃくちゃ」と評された試合を見せてしまったことで、アッズーリ(代表の愛称)は1958年のスウェーデン大会以来となる予選敗退を避けるため、ミラノでの第2戦にすべてをかけることになった。

 第1戦では途中出場したスウェーデンのヤコブ・ヨハンソン(Jakob Johansson)のシュートがダニエレ・デ・ロッシ(Daniele De Rossi)に当たってコースが変わり、失点を喫したブッフォンは、TMWラジオ(TMW radio)に対して「W杯へ行くには、できる限り気持ちを切り替えなくてはならない」と話した。

「負けたことはわかっているが、難しい状況を乗り越える時間はまだ90分残っている。泣きわめかないこと。これが大原則だ。満員のサン・シーロ(San Siro)がチームを突破に導いてくれるはずだ。生か死かの試合だとは思いたくないが、みんなの助けがあればやれると確信している」

「月曜の試合には自信を持って臨まなくてはならない。でなければやる前から負けたも同然だ。頭を高く上げ、背筋を伸ばさなくてはならない。あと90分あるし、それを最大限に活用したい。われわれは強い」

 一方、ブッフォンと同じドイツ大会の優勝メンバーで、先日引退を表明したアンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)氏は「サン・シーロは点を入れない。ファンが点を入れたのは今まで見たことがない」と話し、6万5000人の熱烈なファンに頼りすぎるのは危険だと警告した。ピルロ氏はチームが「思うようにいっていないように見える」と認めたうえで、突破には自信を持っていると強調し、「このイタリアが好きなんだ」とコメントした。

 イタリアがW杯出場を逃せば、1958年のスウェーデン大会以来のこととなる。予選の戦いでスペインに0-3で完敗し、さらにマケドニアにもホームで1-1の引き分けに終わったことで、チームに対する重圧はすでに高まっている。

 それでもジャンピエロ・ヴェントゥーラ(Giampiero Ventura)監督は「突破できると強く感じている。控室で選手たちが怒っているのを見たからだ」とコメントした。(c)AFP/Emmeline MOORE