【11月10日 AFP】(更新)イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は、シリア政府軍と親政府勢力が9日に奪還したばかりの同国東部デリゾール(Deir Ezzor)県アブカマル(Albu Kamal)に反攻を仕掛け、同町の4割以上を奪い返した。在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が10日、明らかにした。

 同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表はAFPに対し、「ISは9日夜に反攻を開始し、アブカマルの40%以上を奪い返した」と述べた。

 イラクとの国境に接するアブカマルは、ISが2014年に「カリフ制国家」樹立を宣言したかつての領域の中心部に位置し、ISが完全な支配下に置いていた最後の重要拠点。シリア政府軍と親政府勢力が9日に奪還していた。

 ラフマン代表は、IS側がアブカマルに再び攻め入って町北部の地区を複数奪い返したと明かし、「ISが最後のとりでを防衛しようとしている」との見方を示した。(c)AFP