【11月10日 AFP】ベトナムを訪問しているフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は9日、ベトナムで暮らすフィリピン人の会合で演説し、自身が10代の頃に人を刺し殺したことがあると発言した。

 ドゥテルテ氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するために訪れているダナン(Danang)で「10代の頃は刑務所を出たり入ったりしていたものだった。そこかしこでけんかしていた」「16歳の時には既に人を殺していた。本物の人間をだ。けんかで刺した」と語った。

 ドゥテルテ氏は昨年の大統領選で、麻薬の違法取引を撲滅するために最大10万人を殺害するという前代未聞の取り締まりを公約に掲げて勝利した。

 ドゥテルテ氏の大統領就任から1年4か月が経過する中、警察は麻薬の取り締まり作戦で3967人を殺害したと発表。また政府のデータによると、麻薬関連犯罪でさらに2290人が殺害されたほか、不明の状況下で多数の人々が殺害されている。

 それでも多くの国民はドゥテルテ氏がさらに安全な社会を実現すると考えており、大統領支持率は今も高い。(c)AFP