【11月10日 AFP】英国は、2019年3月29日のグリニッジ標準時(GMT)午後11時(日本時間30日午前8時)に欧州連合(EU)を離脱する――英EU離脱(ブレグジット、Brexit)担当省は9日、離脱の日時を確定し、英議会で審議中のブレグジット法案に明記する方針を示した。

 ブレグジットの日程は、テリーザ・メイ(Theresa May)首相がリスボン条約(Lisbon Treaty、EU基本条約)第50条(離脱条項)を発動してから2年以内に完了しなければならないと規定されているが、英議会では離脱の日時が国内法で定められていないことに懸念の声が出ていた。

 ベルギー・ブリュッセル(Brussels)でのブレグジット交渉は9日に再開されたが、EU当局者の間では、メイ政権の混乱を受けて交渉に遅れが生じているとの懸念が広がっている。EU側は年内に離脱条件の交渉をまとめ、貿易関連の交渉に進みたい考えだが、この日程が来年3月にずれ込む恐れが出てきた。

 EUのミシェル・バルニエ(Michel Barnier)主席交渉官は、遅々として進まないブレグジット交渉の第6ラウンドに出席するためブリュッセルに戻る前にイタリア・ローマで演説し「時間は差し迫っている」と警鐘を鳴らした。(c)AFP/Danny KEMP