【11月10日 AFP】サッカーオーストラリア代表は10日、ホンジュラスとのW杯ロシア大会(2018 World Cup)大陸間プレーオフに臨む。会場となるスタジアムは、ギャングの縄張りとして悪名高いサトウキビ畑の端に位置するが、地元サンペドロスラ(San Pedro Sula)の警察は「恐れることは何もない」と話し、治安はこのところ劇的に改善していると主張している。

 警察の広報担当者は「オーストラリアの連中には『弾』とチュコチキンを食らわせてやりますよ」と話す。黒豆の入ったトルティーヤと地元風に調理したチキンは、凶悪事件のかわし方に勝るこの町の名物だ。

 サンペドロスラはこれまで、ホンジュラスの中でも殺人事件の発生件数が最も多い町というありがたくない評判が確立していて、5年前にはメキシコのNGOが、同国のシウダフアレス(Ciudad Juarez)に次いで中南米で2番目に危険な町だと呼んだ。

 ホンジュラス自体も、グアテマラ、エルサルバドルと合わせた「北の三角地帯」と呼ばれ、ギャング団による暴力事件やドラッグの密売、貧困、汚職がまん延する中米の危険地域として知られている。

 W杯予選の大陸間プレーオフは、収容人数4万人のオリンピコ・メトロポリターノ(Estadio Olimpico Metropolitano)で第1戦が行われ、15日に今度はシドニー(Sydney)で第2戦が行われる。勝者が2018年に行われる本大会の切符を手に入れる。

 映像は、サンペドロスラでプレーオフを控えるホンジュラスとオーストラリアの選手ら。9日撮影。(c)AFP