【11月9日 AFP】(更新)訪中したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は9日、北京の人民大会堂(Great Hall of the People)で習近平(Xi Jinping)国家主席と会談し、北朝鮮問題は解決できるとの考えで両首脳は一致していると述べた。

 会談では、北朝鮮の核の脅威や中国の巨額の対米貿易黒字が議題の中心となった。習氏の対面に座ったトランプ氏は「われわれの今朝の会談は、北朝鮮について協議したのが素晴らしかった。私は、この問題には解決策があると強く信じている。あなたと同様にだ」と語った。

 トランプ氏は会談で、対北朝鮮貿易をさらに抑制するよう習氏に圧力をかけたとみられる。北朝鮮経済は世界第2位の経済大国である中国との貿易に依存している。

 一方、北朝鮮問題の平和解決に向けて交渉するよう米朝に繰り返し求めてきた習氏は、米中が「朝鮮半島とアフガニスタンなど主要な国際問題・地域問題で連絡と連携を強めるべき」だとトランプ氏に語った。

 米中貿易をめぐっては、歴代の米政権が貿易不均衡の拡大を放置してきたとトランプ氏が指摘し、「われわれで公正なものにする」とコメント。習氏に向かい、「あなたに対して信じられないほど温かい感情を持っている。以前にも話したように、私たちは相性がぴったりだ。共に米中両国にとって素晴らしいことをしていると思う」と褒めちぎった。

 これに対し、習主席は「中米関係は現在、新たな歴史の出発点にある。中国は喜んで米国と協力し、互いを尊重しつつ双方に利益をもたらしたい」などと応じた。

 トランプ氏は会談後に出席した財界人との会合で、北朝鮮問題について「残り時間は少ない」と警告。「われわれはすぐに動かなくてはならない」「中国はこの問題を簡単かつ迅速に解決できる。願わくば、中国と偉大なる国家主席には一生懸命に取り組んでもらいたい」などと述べるとともに、ロシアに対しても「非常に悲劇的な状況になる恐れの抑制」を手助けするよう求めた。(c)AFP