【11月9日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は8日、内戦が続くイエメンをめぐる非公式会合を開き、サウジアラビア主導の連合軍に対しイエメン国内の空港と港の機能を維持するよう求めた。

 イエメンでは既に700万人が飢餓の恐れに直面しているが、連合軍はサウジアラビアの首都リヤドの国際空港付近にイエメンの反政府武装組織「フーシ派(Huthi)」によるとみられる弾道ミサイル攻撃があったことを受け、イエメンの国境を封鎖。支援物資が国内に届かない状況となっている。

 安保理議長を務めるイタリアのセバスティアーノ・カルディ(Sebastiano Cardi)国連大使は記者団に対し、非公式会合では「イエメンでの悲惨な人道状況」を懸念する声が理事国から相次ぎ、「イエメン国内のすべての港や空港の機能を維持することが重要だ」との立場で一致したことを明らかにした。

 これに先立ちマーク・ローコック(Mark Lowcock)国連事務次長(人道問題担当)は、連合軍が国境封鎖を解除しなければ「世界最大規模の飢饉」が起こり数百万人が犠牲になると警鐘を鳴らしている。(c)AFP