【11月9日 AFP】古代ローマ時代の神殿が、英ロンドン中心部の金融街シティー・オブ・ロンドン(City of London)の真下に復元された。神殿が元々あった場所で、音や光を駆使し、当時の様子を演出している。

 3世紀に建築されたロンドンのミトラ神殿(London Mithraeum)は1954年、第2次世界大戦(World War II)の爆撃地で偶然発見された。神殿は解体され、100メートル離れた場所に移築された。

 だがこのほど、神殿は再び元あった、イングランド銀行(Bank of England)脇のブルームバーグ(Bloomberg)欧州本部新社屋の真下、地下7メートルの場所に戻され、修復された。

 プロジェクトの考古学主任顧問ソフィー・ジャクソン(Sophie Jackson)氏は、「ロンドンはローマの都市だが、遠い昔を直接経験できる痕跡があまりに少ない」と話す。

 神殿にはほんのり明かりがともされ、当時の人々が聞いたかもしれない、ミトラ教の入信者らが祝宴や酒宴を楽しみ、いけにえをささげるなどしていた様子がラテン語の音声などで演出されている。入場は無料で、一般公開は14日から。(c)AFP