【11月9日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領が8日、陪審員候補として招集され、多くのメディアが見守る中、地元シカゴの裁判所を訪れた。すべての米市民に課せられた義務を果たした形だ。ただ、最終的に陪審員には選ばれず、昼頃までには裁判所を後にしたという。

 厳重な警備の下、車列を伴って裁判所を訪れた陪審員候補はオバマ氏だけだったが、その後は、無作為に選ばれた他の市民と一緒に待機していた。

 オバマ氏は他の陪審員候補と握手して市民の義務を果たしていることに感謝の意を示したが、何人かがオバマ氏の著書を手にサインを求めてきたのには驚いた様子だった。

「みなさん陪審員の義務を果たしてくれてありがとう。いや、少なくとも義務を果たす意思を示してくれてか」とオバマ氏はにこやかに語った。

 陪審員候補となっても、怖がったり言い訳を探したりして招集を回避する人たちもいるが、大統領経験者が対象となったのはオバマ氏が初めてではなく、2015年にはジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)氏も招集されている。しかし、この時も陪審員には選出されなかった。

 オバマ氏は現在首都ワシントンで暮らしているが、同氏とミシェル(Michelle Obama)夫人の自宅は政治キャリアの原点となったシカゴにある。(c)AFP