【11月8日 AFP】男子テニス、ネクストジェネレーション・ATPファイナル(Next Gen ATP Finals)が7日、イタリア・ミラノ(Milan)で開幕し、ラウンドロビンのグループAでは、大会第6シードのチョン・ヒョン(Hyeon Chung、韓国)が1-4、4-3(7-5)、4-3(7-4)、4-1で第3シードのデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)を、第1シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)は1-4、4-0、4-3(7-3)、0-4、4-3(7-3)で地元ワイルドカード(主催者推薦)のジャンルイジ・クインツィ(Gianluigi Quinzi)に勝利した。

 一方のグループBでは、第7シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が2-4、4-3(8-6)、4-3(7-3)、4-2で第2シードの同胞カレン・カチャノフ(Karen Khachanov)を、第4シードのボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)は4-3(7-2)、4-1、4-3(7-5)で第5シードのジャリッド・ドナルドソン(Jared Donaldson、米国)を下している。

 試合中でも観客が自由に移動できるなど、多数のイノベーションが試験的に導入された今大会では、選手がセット間にヘッドホンを使ってコーチと会話をしたり、タブレット端末でスタッツを確認したりすることができる。また、試合時間の短縮を目的としてノーレットルールやノーアドバンテージ制が導入されているだけでなく、ショットクロックを使って25秒ルールの徹底も図られている。

 21歳以下の若手トップ選手8人による今大会では通常より短い4ゲーム先取(5セットマッチ)のフォーマットが適用されているが、試合後の選手の口からは、一度ビハインドになると流れを取り戻すのが難しいとの声も上がっている。

 大会最年少となる18歳のシャポバロフも変更点に苦しんだ選手の一人で、試合後には「すべてが別物」「コートも違って見えるし、レットがなければ、スタンドでは観客が歩き回っている。簡単ではないが、新しいことを試すのはいいと思う」とコメント。

 試合のペースに苦しんだというメドベージェフは「ほとんどのルールは今後も採用されないと思うけど、この大会を新しいルールでプレーするのは面白い」としながらも、「唯一気に入らなかったのは、観客の人が歩き回れた点。試合と相手に集中しづらかったが、他のルールは良かったと思う」と感想を口にしている。

 一方、20歳ながらも英ロンドンで来週行われるATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2017)出場を決めているため、この日はエキシビションマッチにのみ出場したアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は「ショットクロックとホークアイは良かったが、他については今後どうなるか分からない」と付け加えている。(c)AFP/Emmeline MOORE