【11月8日 AFP】米大リーグ(MLB)のフィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)などで活躍し、サイ・ヤング賞(Cy Young Award)を2回獲得した元投手のロイ・ハラディ(Roy Halladay)氏が7日、自らが操縦する軽飛行機がメキシコ湾に墜落して命を落とした。40歳だった。

 フィリーズは事故の直後に声明を発表し「ロイ・ハラディ氏の不慮の死という悲劇的な知らせに衝撃を受け、言葉がありません。フィリーズファミリー全体が、野球史で最も尊敬される人間の一人が失われたことを悲しんでいます」と哀悼の意を示した。

 フロリダ(Frorida)州のパスコ郡保安官事務所によると、ハラディ氏が乗っていたのはエンジンが一基の軽飛行機で、同乗者はいなかったという。保安官は記者会見で、同氏は飛行機の操縦が非常に好きだったと明かし、「彼の親族にも飛ぶ人間がいるのを知っている。そういう環境で育ってきた男だ」と語った。

「飛ぶことを愛していたし、その話をよくしていた。機体をいじるという話もしていた。そうやって育ってきたんだ。野球のことを話し、みんなで飛ぶことを話していた」

 ハラディ氏は、トロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)とフィリーズで16年にわたってMLBでプレーし、2013年に現役を引退。2010年には完全試合、同年のポストシーズンにはノーヒットノーランを達成した。オールスターには8回選出されているが、ワールドシリーズ制覇には手が届かなかった。

 妻ブランディさん、息子ライアン君とブレイデン君の3人の家族がいるハラディ氏の死に対しては、元チームメートや野球界のスター選手たちから数多くコメントが寄せられている。元ブルージェイズのバーノン・ウェルズ(Vernon Wells)氏は、ハラディ氏は史上最高の選手だと述べ、ツイッター(Twitter)に「彼のすごさを最前列で目撃してきた。安らかに、ドク」と投稿した。

 元フィリーズ内野手のマイケル・ヤング(Michael Young)氏は「非常に残念だ。自分にとっては最高のチームメートの一人。競技者の手本のような選手だった。安らかに、ロイ・ハラディ。家族のことを思うと胸が痛む」とつづった。ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)で2017年のワールドシリーズを制したダラス・カイケル(Dallas Keuchel)投手は「安らかにドク・ハラディ。史上最高の野球選手の一人。惜しいよ」と短くコメントしている。(c)AFP