【11月5日 AFP】17-18ドイツ・ブンデスリーガ1部は4日、第11節の試合が行われ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が3-1でボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)との首位攻防戦を制した。ユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督は、勝ち点5差を追う立場から逆転して2位を4ポイント差をつける状況になった要因について、選手だけでなくクラブの医療部門の献身も大きいとスタッフをたたえた。

 4週間前にカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督を解任して以降、ハインケス監督が再び手腕を発揮しているバイエルンは、この日もアリエン・ロッベン(Arjen Robben)、ロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)、ダビド・アラバ(David Alaba)が得点を記録し、勝利を収めた。

 2013年にハインケス監督体制で3冠を達成しているバイエルンは、これで指揮官の復帰以降、リーグ戦、チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)、ドイツカップ(German Cup 2017-18)で7連勝しており、リーグでは2位のRBライプツィヒ(RB Leipzig)に勝ち点4差、ドルトムントに同6差をつけて首位を守っている。

 ハインケス監督は「これで浮かれてはならない。ドルトムントに6差、ライプツィヒに4差をつけるなど、4週間前には想像もできなかった。ここまでは練習場でも、ミーティングでも、飛びぬけた仕事ができている」とコメントした。

「クラブの医療部門にも賛辞を贈らなくてはならない。医師と理学療法士は昼夜を問わず働き、連戦続きで体にダメージを負った選手たちに対処してくれている」

 そうした選手の代表格がレワンドフスキだった。太ももの張りでチャンピオンズリーグのセルティック(Celtic)戦を欠場したレワンドフスキだったが、この試合では古巣のドルトムントを相手に躍動した。

 バイエルンはロッベンの絶妙なシュートで前半17分に先制すると、同37分にはレワンドフスキの意表を突くヒールキックで追加点を奪い、前半を2-0で終えた。迎えた後半、アラバのクロスがそのままゴールに飛び込んで突き放すと、ドルトムントの反撃をマルク・バルトラ(Marc Bartra)が挙げた終盤の1得点に抑えた。

 レワンドフスキは「非常の攻めの姿勢の強い試合だった。両チームともチャンスを作ったが、僕らが3得点を記録した。大きな勝利だし、好調なところを見せられた」と話した。

 チーム3得点目の場面では、ボールにレワンドフスキが少し触れていたようにもみえたが、ゴールはアラバのものと記録された。レワンドフスキ本人は「軽く触っていたよ」と断言しながらも、「僕のゴールかどうかは大きな問題ではない」と続けた。

 それでもレワンドフスキは今季のリーグ戦11試合で11得点を稼ぎだし、得点王争いでトップに立った。一方、昨季レワンドフスキを抑え得点王に輝いたドルトムントのピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)は、これで出場した試合で5戦連続無得点に終わり、今季のリーグ戦で10得点を記録しながらも足踏みが続いている。

 ドルトムントはこれで公式戦最近7試合で1勝とスランプに陥っており、特にチャンピオンズリーグでは4試合で獲得した勝ち点がわずか2にとどまり、グループリーグ敗退の危機に直面している。ピーター・ボス(Peter Bosz)監督は「トップチームにふさわしいプレーができなかった」と認め、「前半はバイエルンの方がピッチのあらゆる場所で上回っていた。彼らを追いかけるだけで、常に遅れていた。これではトップチームとはいえない」と述べた。

「非常にコンパクトな陣形で戦いたかったが、前半はそれがうまくいかなかった。後半は一人一人が相手との距離を詰めたことでそれができるようになり、本物の試合になった」

 トーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)前監督に代わり、今季からドルトムントの指揮官に就任したボス監督だが、すでに残された時間はほとんどないようにみえ、口調にも自信が感じられない。

 開幕から7試合で6勝を挙げたボス監督は「ブンデスリーガは6か月から7か月ほど残っているし、立て直したい。開幕当初は良いチームだというところを見せられたのだから」とコメントした。(c)AFP/Ryland JAMES