【11月4日 AFP】フランス・リーグ1のオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)は、2日に行われたサッカーヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)の試合前に、自軍サポーターの頭を蹴ったパトリス・エヴラ(Patrice Evra)に対して出場停止処分を科した。また、欧州サッカー連盟(UEFA)も仮処分として、同選手に1試合の出場停止を言い渡している。

 マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でもプレーした経験を持つエヴラは、敵地でのビトリア・ギマラエス(Vitoria Guimaraes)戦のウオームアップ中に暴力行為を働いた。

 マルセイユによると、クラブのジャック・アンリ・エイロー(Jacques-Henri Eyraud)会長は36歳のエヴラと面会し、処分を言い渡すとともにさらなる「懲戒処分」にさらされる可能性を伝えたという。

 一方でクラブ側は声明で、「憎悪をあおるサポーターの容認しがたい行動を非難する」としている。

 これを前に、UEFAはエヴラの「暴力行為」に対して処分を科し、来週行われる懲罰委員会でさらなる制裁を科される可能性を示唆している。

 UEFAは声明で「エヴラは退場処分を受け、同選手は少なくとも1試合の出場停止となる。UEFA統制・倫理・規律委員会は、11月10日の次回会合でこの件に関する決定を下す」としている。

 またマルセイユとギマラエスは、ともにサポーターのピッチ侵入について処分を下されている。

 試合前にエヴラらマルセイユの選手は、ポルトガルを訪れた500人のマルセイユサポーターに用意された席のエリアから下りてきた一団と一触即発の状態となった。警備員がすぐ騒動に介入し、この日は控えだったエヴラは審判から控室に戻るように命じられた。

 調査を行うことを明かしたマルセイユはまた、「挑発や侮辱をされ、それがどんなに不公平なものであろうとも、何が起こったとしてもプロ選手は自制心を保たなければならない」としている。(c)AFP