【11月7日 AFP】初めてゲイであることを公表した現役サッカー選手が「象徴」となり、多大な利益を得ることになるかもしれないが、イングランドのサッカー界は同性愛者の選手にとって厳しい環境のままとなっている。

 これはコメディー番組『リトル・ブリテン(Little Britain)』で知られるゲイの英国人コメディアン、マット・ルーカス(Matt Lucas)氏の見解だ。ルーカス氏はアーセナル(Arsenal)のサポーター団体「ゲイ・グーナーズ(Gay Gooners)」の後援者として、AFPに話をしてくれた。

  映画『不思議の国のアリス(Alice in Wonderland)』と『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(Alice Through the Looking Glass)』でトゥイートルダム(Tweedledum)とトゥイートルディー(Tweedledee)を演じたルーカス氏は、「誰かがカミングアウトしそうだとは考えていないが、もしついにそうする選手が現れた場合はいくつかの課題があるだろう」という。

「100パーセントそうなるかは分からないが、私に言うことができるのは、最初にカミングアウトした選手はサッカーの枠にとどまらないスーパースターになるということだ。すべての広告契約を得て真の象徴になるだろう」

 43歳のルーカス氏は、サッカースタジアムがゲイのサポーターにとって育った環境よりも恐ろしい場所ではないと話すが、選手が同性愛者であることを安心して認められる環境ではないという。

「それは困難だ。サッカー界では逆境がたくさんある。なので、選手は欠点のように思われることを受け入れたがらないんだ」

「サッカー界はまだ強気にカミングアウトをする場所ではないが、今後5年から10年のうちにそれは起こると思う」