【11月3日 AFP】俳優のケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)氏(58)が未成年者に不適切な性的アプローチをかけたとの疑惑が浮上している中、同氏が芸術監督を務めていた英ロンドンの劇場の元スタッフらが、スペイシー氏の不品行を劇場側が見て見ぬふりをしていたと非難した。

 同劇場の元スタッフらは、英紙ガーディアン(Guardian)に対し、劇場側がスペイシー氏による痴漢行為や不適切な性的振る舞いに気付かないふりをしていたと証言。スペイシー氏は2003年から2015年まで、ロンドンのオールド・ビック劇場(Old Vic Theatre)で芸術監督を務め、強い影響力を持っていた。

 匿名で取材に応じたある元スタッフは、スペイシー氏が自らの権威を利用し、股ぐらに触れるなど何度も男性の体をまさぐる場面を目撃したと告白。オールド・ビック劇場が知らないふりをしているのは偽善だと批判した。

 また、かつてインターンとして同劇場で働いていた女性スタッフによると、「かわいらしい」若い男性が劇場では雇われないという「お決まりのジョーク」もあったという。

 スペイシー氏をめぐっては、俳優のアンソニー・ラップ(Anthony Rapp)氏(46)が当時14歳だった際に参加したパーティーで、スペイシー氏から性的なアプローチを受けたと暴露。スペイシー氏はこれを受けラップ氏に謝罪している。(c)AFP/Robin MILLARD