【11月3日 AFP】シリア政府軍と親政府派勢力は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が支配していた同国東部のデリゾール(Deir Ezzor)市を完全に制圧した。英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が2日、明らかにした。

 当局は今のところ制圧を確認していないが、国営メディアはこれに先立ち、軍が同市内の複数の地域を解放したと報じていた。

 ISはシリアの他の地域や隣国イラクで一連の戦闘に敗れており、デリゾール陥落により、支配下に置いていた最後の主要都市を失ったことになる。

 シリア国内に情報網を持つシリア人権監視団は「シリア政府軍と親政府派勢力はロシアの空爆支援を受け、デリゾール市を完全に制圧した」と発表。

 国営シリア・アラブ通信(SANA)は、ISの戦闘員が拡声器を使用し、残っているメンバーに「戦闘から逃走せず、逃げようとしたり降伏しようとしたりした者は殺す」よう呼び掛けていると伝えている。(c)AFP