■北朝鮮が9月に実験した規模の弾頭をソウル上空1.5キロで爆発させたら…

 北朝鮮の政権は、自らが滅亡の危機に直面した場合に発射可能な終末兵器を手にしている。専門家らは北朝鮮の保有核弾頭数を14~18発とみている。この数は2020年までに100発にも達する可能性があるという。

 米国防総省の推計によると、北朝鮮は通常、国内総生産(GDP)の25%近くを防衛費に充てている。同国がその資金の大半をつぎ込んでいるのが、核兵器開発とミサイル計画だ。

 9月に実施した核実験について北朝鮮は過去最大規模と表現し、水爆実験だったと述べている。その核威力についてはさまざまな説があるが、権威ある米シンクタンク、米韓研究所(US-Korea Institute)の北朝鮮分析サイト「38ノース(38 North)」とノルウェー地震観測所(NORSAR)はそろって、爆発規模は250キロトンだったと推計している。

 核爆弾の被害規模シミュレーションサイト「ニュークマップ(Nukemap)」によると、北朝鮮が同規模の弾頭をソウル上空、約1.5キロの高さで爆発させた場合、瞬時に66万人以上が死亡する。一方、米軍が核爆弾を用いて同様の反撃を行った場合、北朝鮮側の死者数はさらに多く、82万人と推計されている。(c)AFP/Hwang Sunghee