【11月1日 AFP】アフガニスタンの首都カブール中心部にある各国大使館が集まる地区で10月31日、12~15歳とみられる少年が自爆し、少なくとも5人が死亡した。市内での治安態勢強化にもかかわらず、武装勢力が現在も市中心部を攻撃する能力を持っていることが示された形だ。

 現場となったのは、厳重な警備が敷かれている「グリーンゾーン(Green Zone)」と呼ばれる地区。同地区が襲撃されたのは、5月31日に発生し数百人が死傷したトラック爆弾事件以来で、同域ではこの事件を受けて警備態勢が強化されていた。

 アフガニスタンではここ数週間にわたり、治安当局やモスク(イスラム礼拝所)を狙った旧支配勢力タリバン(Taliban)やイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」による自爆攻撃が相次いでおり、31日の事件についてはISが犯行声明を出した。

 欧米治安筋がAFPに語ったところによると、事件はグリーンゾーン内にあるアフガニスタン国防省庁舎を去る職員を標的にしたものとみられる。保健省報道官はAFPに、少なくとも5人が死亡、女性を含む20人が負傷したことを明らかにした。

 また内務省報道官はAFPに、「自爆犯は未成年者で、13~15歳の少年とみられる。少なくとも4人が死亡し、さらに数十人の民間人が負傷した」と語った。警察当局は自爆犯の年齢は12歳だった可能性があるとしている。(c)AFP/Rateb NOORI