【11月1日 東方新報】中国でEコマース商戦が熱くなる「独身の日」、11月11日(双11)まであと2週間を切った。多くのEコマース企業は今年、これまでのように手早さ、インターネットの速さに左右されない新たな手法で消費者の知力、体力を試す。

「天猫(Tmall)」、「京東(JD.com)」などのアプリを開くと、今年はどの企業も新たなセール方法を展開することが見てとれる。ルールが複雑化しており、インターネット上では「単純な割引セールはもうほとんどないようだ。100元(約1700円)程度のものを買うために、何時間もかけてルールを理解しなければならない」「『数学オリンピック』並みの計算力がないと無理だ」などと騒がれている。

 中国では近年、Eコマース商戦の時期にネットショッピングに夢中になってしまう行為を、自嘲を込めて「剁手(訳:手首を切り落とす)」という。しかし今年の「独身の日」はルールが複雑になってしまったため、しっかり予習をしないと全くお得にならず、なかなか「剁手」できないというのだ。

 また、ルールが複雑になり過ぎて、消費者が誤解したまま購入し、クレームに発展するという問題も起きている。先日、国家発展改革委員会が発表した「2016年『双11』網購節総合信用評価報告」によると、2016年の「双11」期間中に受けたクレームで最も多かった内容は「セールの内容が不誠実」で、全体の62%を占めていた。(c)東方新報/AFPBB News