【10月31日 AFP】男子ゴルフ、元世界ランク1位のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が30日、長期にわたるリハビリを経て、来月開催されるヒーロー・ワールドチャレンジ(2018 Hero World Challenge)で復帰することを明らかにした。シーズンを棒に振った腰の故障が再発し、今年2月からプレーしていなかったウッズは、バハマ・ナッソー(Nassau)のアルバニーGC(Albany Golf Club)で開催される大会で「競技に復帰することを楽しみにしている」とコメントしている。

 メジャー通算14勝を誇るウッズの慈善団体が主催者となり、昨年も同選手の復帰戦となっていた同大会には、現世界1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)や同2位のジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)を含めたトップ選手18人が出場する。

 ウッズは今年2月に行われたドバイ・デザート・クラシック(Omega Dubai Desert Classic 2017)の第1ラウンドで「77」の大たたきを喫し、その翌日に大会を棄権して以降プレーしておらず、同4月には自身4度目となる腰の手術を受けて残りのシーズン欠場を余儀なくされている。

 先月行われた米国選抜と世界選抜による対抗戦、第12回プレジデンツ・カップ(2017 The Presidents Cup)で副主将を務めた際には、競技への復帰は不透明な状況であると語っていたウッズだが、体調回復に向けた闘いを続けるなかで、最近はロングアイアンで見事な「スティンガー」ショットを打つ動画を披露していた。

  ゴルフ界を代表するスーパースターの一人で、PGAツアー通算79勝を記録し、サム・スニード(Sam Snead)氏が持つ歴代最多勝利数まであと3勝に迫っているウッズだが、2008年の全米オープン選手権(US Open Championship)を最後にメジャータイトルから遠ざかっており、2013年に行われた世界ゴルフ選手権のブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2013)以来、ツアー優勝も果たしていない。

 ウッズは私生活でも大きな問題を抱えており、今年5月には自宅近郊の米フロリダ(Florida)州の路肩でメルセデス・ベンツ(Mercedes Benz)の中で眠っていたところを発見され、飲酒または薬物を使用しながら車を運転したとして逮捕された。その際、強力な麻薬性鎮痛薬のヒドロコドン(hydrocodone)を含む5種類の処方薬を摂取していたことが発覚したが、その後は専門家の助けを得ながら投薬治療に対処するためのプログラムを受けていたことを公表している。

 前週の裁判で無謀運転の罪を認めたウッズは、パームビーチ郡保安官事務所(Palm Beach County Sheriff Office)との司法取引で1年間の保護観察処分、250ドル(約2万8000円)の罰金、50時間の社会奉仕活動、「飲酒または薬物使用時の運転(DUI)についての講習」を完了させる条件を受け入れ、保護観察処分中に重大な違反行為がなければ収監されることはなくなった。(c)AFP