【10月30日 AFP】現在自身3度目のワールドシリーズ(7回戦制)に出場している米大リーグ(MLB)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)のジャスティン・バーランダー(Justin Verlander)が29日、今シリーズで使われているボールは通常よりも滑りやすく、レギュラーシーズンで使用されている球とは異なるとの考えを示した。

 31日に控えるロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)とのシリーズ第6戦に先発登板が予定されている31歳のエース右腕はこの日、「一番の不満は、ポストシーズンのボールが少し異なるようにみえる点、そしてポストシーズンとワールドシリーズでも違いがあるということだ。少し滑る」「われわれ(投手)としてはボールに一貫性がほしい」と語った。

 自身が2006年と2012年にワールドシリーズに出場したデトロイト・タイガース(Detroit Tigers)からトレード期限間際にアストロズへ移籍したバーランダーによれば、滑ると言われている今回のワールドシリーズのボールは、特にスライダーを投げる際に抜けやすいのだという。

「選手としては、とにかくそれに対応するしかない。ただ、一人の投手が『このボールはちょっとしっくりこない』とか言っているのではなく、全体として皆が『うわ、このボールは何だか違う』と言っていると思う」

「どうしてほしいとかいうのは自分としてもわからない。一貫性が求められる唯一のことかなと思う」

 米大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは、投手が不利になる「飛ぶボール」が使用されているという疑惑については以前から否定しているが、今シーズンはMLB全体で史上最多となる6105本塁打が飛び出し、「ステロイド時代」とも称される2001年シーズンの記録を142本上回っている。(c)AFP/Jim SLATER