【11月19日 AFP】ミャンマーと国境を接するバングラデシュの町コックスバザール(Cox's Bazar)に近いクトゥパロン(Kutupalong)の難民キャンプ。竹製の仮設シェルターがひしめく中、残り少なくなった空き地でイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の少年たちがリフティングの一種であるチンロン(Chinlone)という球技に夢中になっていた。彼らにとっては今でも楽しめる数少ない娯楽の一つだ。

 チンロンは、サッカーとバレーボールを合体させたような競技で、トウを編んで作ったボールを使う。6人の参加者で、手以外の全身を使ってボールを地面に落とさないようにするのがルールで、難民たちがいた村々はもちろん、ミャンマー全域で非常に人気が高い。

 モハンマド・ファイサル(Mohammad Faisal)さん(16)は3年前、ミャンマーで暴力行為が発生した早い段階でバングラデシュに逃れて来た。その際、家族が持ち出せた唯一の小さなバッグに、宝物の一つとしてチンロンのボールを詰めたという。

 友達とのボールの蹴り合いを楽しむファイサルさんはAFPに、「(チンロンは)大好き。ぼくの友達もみんな、このスポーツが好きなんだ」と話した。(c)AFP