【10月30日 AFP】英国のファッショナブルな人たちの間で今、マストアイテムとして大流行しているのが、小型犬のパグだ。ロンドンでは、その垂れ下がった顔と大きな目に心奪われた飼い主らがパグを連れ、専用のカフェでカクテルやアフタヌーンティーを楽しんでいる。

 ロンドン東部の流行に敏感な地区ブリックレーン(Brick Lane)。多くの人がうっとりとした目でカフェ「パグス・アンド・パルズ(Pugs and Pals)」の中をのぞいていた。

 カフェの中はパグの鳴き声や吠え声でいっぱいだ。カフェのオープン初日は、平日だったにもかかわらず大盛り上がりを見せた。カフェの入店料は5ポンド(約750円)、パグを連れずに入店する場合はその倍だ。

 カフェのオーナー、アイーダ・マルティネスさんは「たくさんの人が犬に、特にパグに夢中だ」と語った。生後8か月になる飼い犬のパグ、「ミア」を連れて道を歩いていたら、なでようとする人たちに「文字通り足止めにあった」と言う。犬に対する愛情から、マルティネスさんはパートナーと一緒にこのカフェをオープンすることを決心した。

 英国獣医師会(British Veterinary Association)幹部のグドゥルン・ラビッツ(Gudrun Ravetz)氏によれば、過去2、3年の間にパグの人気は急上昇している。今では飼い犬としてラブラドル、コッカー・スパニエル、フレンチブルドッグに次いで英国で4番目に人気だ。

 ただしパグの流行に獣医師らは懸念を抱いている。ラビッツ氏は「パグはつぶれたような顔と大きな目がかわいいとみんな思っている。しかしこのキュートな外見が、実は健康問題を引き起こしていることが分かっている」と言う。パグには呼吸がしにくいという問題や目の病気、椎間板ヘルニアなどの症状がみられることが多いという。(c)AFP/Pauline FROISSART