【10月29日 AFP】隣国ミャンマーから大量の難民が押し寄せ、緊張が高まっているバングラデシュ南東部で28日、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の若い男がバングラデシュ人の男性を切り殺した。

 警察は、このロヒンギャの男による攻撃は家族間の争いに絡んだものだと発表した。バングラデシュ南東部では犯罪が相次いでおり、当局は警戒を強めている。

 コックスバザール(Cox's Bazar)県の検察官はAFPに対し、同国南東部では最近犯罪が増加していると述べた。

 今年8月にミャンマー治安部隊とロヒンギャの武装勢力の衝突が始まって以降、60万人以上のロヒンギャが隣国バングラデシュに大量脱出し、貧困国バングラデシュの資源を圧迫している。

 コックスバザール県の主要な難民キャンプがある2つの町、テクナフ(Teknaf)とウキヤ(Ukhia)では、ロヒンギャの数はバングラデシュ人の2倍に膨れ上がっており、地元住民の間では緊張が高まっている。

 地元住民は労働市場、特に好況の建設業や漁業でロヒンギャが地元コックスバザールの村人たちの職を奪っていると訴えている。(c)AFP