【10月25日 AFP】オランダの著名なバイオリニストであるアンドレ・リュウ(Andre Rieu)氏が、自らのコンサートで子どもたちに法律で労働が認められていない午後11時以降に演奏させたとして、罰金11万6000ユーロ(約1500万円)の支払いを命じられたものの、「ばかげたほど高額」だとして控訴した。同氏の弁護士が24日、明らかにした。

「ワルツ王」の異名を持つリュウ氏は2015年、7回の公演でルーマニアの若いパンフルート奏者たちに深夜まで舞台に立たせたとして、当初23万6000ユーロ(約3170万円)の罰金が科された。

 後に罰金は減額されたものの、同氏の弁護士はリンブルフ(Limburg)の地方裁判所に出廷し、「子どもたちがステージにいたのはほんの数分」であり、「コンサートの終わりに観客に向かって手を振っていただけ」と主張した。

 カーリーヘアとロックスターのようないでたちが印象的なリュウ氏は世界で最も有名な現代バイオリニストとして知られ、レコードの売上枚数は4000万枚を超える。

 リュウ氏は2015年7月、地元である同国南部マーストリヒト(Maastricht)で行ったコンサートで、パンフルートの名演奏家として知られるルーマニア人のゲオルゲ・ザンフィル(Gheorghe Zamfir)氏とともに、子どもたちを招待したという。

 しかし、政府の労働監視機関は「われわれの調査によると、9~12歳のルーマニア人の子どもたち11人で構成されたパンフルート合奏団は児童労働の許可なく午後7時から深夜まで演奏を行った」と指摘している。

 リュウ氏の弁護士によると、裁判所は12月4日に判決を下す予定となっている。(c)AFP