【10月25日 AFP】17-18イタリア・セリエAは24日、第10節の試合が行われ、インテル(Inter Milan)はマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)が2得点の活躍をみせ、サンプドリア(Sampdoria)に3-2で勝利し、暫定首位に浮上した。

 インテルは前半18分、ミラン・シュクリニアル(Milan Skriniar)が古巣から先制点を挙げると、同じくかつてサンプドリアに所属したイカルディが同32分と後半9分に追加点を奪い、自身今季リーグ戦での得点数を11に伸ばした。

 2得点を稼ぎだしたイカルディだが、2失点を喫したチームの後半のパフォーマンスに不満を浮かべている。サンプドリアは後半9分にダヴィド・コヴナツキ(Dawid Kownacki)のゴールで1点を返すと、終了5分前にはファビオ・クアリアレッラ(Fabio Quagliarella)の得点で1点差に迫ったが、追いつくことはできなかった。

 イカルディは「もっとうまく状況に対処しなければならない。きょうのような2失点を喫していてはいけない」と話し、「そうすれば自分たちのしていることを誇れるようになる。だけど、目の前には長い道のりがあるので続けていくことが必要だ」と語った。

「改善すべき点はたくさんある。きょうのような試合ではリスクをおかしてはならない。われわれが支配していたのだから」

 開幕10試合で勝ち点を26に伸ばしたインテルは、ナポリ(SSC Napoli)と1ポイント差の暫定首位に浮上しているが、ナポリは25日の試合でジェノア(Genoa CFC)に勝てば首位に返り咲く。サンプドリアは敗れはしたものの、現時点では6位のままとなっている。

 この日はまた、前節の試合でラツィオ(SS Lazio)のファンによるユダヤ人差別があったことを受け、ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)の犠牲者に哀悼がささげられた。スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)で行われた22日のカリアリ(Cagliari Calcio)戦で、ラツィオのファンがユダヤ人差別の横断幕やアンネ・フランク(Anne Frank)のビラを掲げるなどの人種差別行為をしたため、議論が巻き起こっていた。

 チームで主将を務めるインテルのイカルディとサンプドリアのクアリャレッラは、試合前に選手と一緒にサン・シーロ(San Siro)に登場した子どもたちに「アンネの日記(The Diary of Anne Frank)」とイタリアのユダヤ人作家プリーモ・レーヴィ(Primo Levi)の「これが人間か(If This Is A Man)」のコピーを手渡した。(c)AFP