【10月24日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のクレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)とヒューストン・アストロズ(Houston Astros)のジャスティン・バーランダー(Justin Verlander)は、お互いにキャリア初の頂点を目指して24日開幕のワールドシリーズに出場する。現役選手で最も偉大な投手に挙げられる二人は、これまで申し分のない個人成績を残しながらも、どちらもワールドシリーズ制覇という最高の栄誉には手が届いていない。

 2014年のナ・リーグ年間最優秀選手(MVP)に加え、通算3度のサイ・ヤング賞(Cy Young Award)と7度のオールスター選出を誇るエース左腕のカーショウは、ドジャースにとって1988年以来のワールドシリーズ進出に貢献し、初めてその大舞台に立つ機会を手にした。

 一方、2006年のア・リーグ新人王に加え、2011年には同リーグの年間最優秀選手(MVP)とサイ・ヤング賞に選出されているバーランダーは、デトロイト・タイガース(Detroit Tigers)時代の2006年と、サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)に4連敗を喫した2012年のワールドシリーズを経験している。

 今年8月31日にタイガースからアストロズへ移籍し、ポストシーズンの登録に間に合ったバーランダーは、先発登板したワールドシリーズで通算0勝3敗という悪い流れを断ち切りたいと考えている。アストロズのA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督は「最高の舞台や最も緊迫した試合で、彼が素晴らしい投球を披露できる選手であることは間違いない。それは教えられることではないし、買えるものでもない。生まれながらにして持っているか、そうでないかだ。バーランダーには備わっている」と語った。

 ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)とのリーグ優勝決定シリーズで2試合に先発したバーランダーは、合計16回を投げて21奪三振を記録するなどの素晴らしい成績を収め、シリーズ最優秀選手(MVP)に選出された。チームメートのランス・マッカラーズ(Lance McCullers)は「彼がこのチームにもたらした影響の大きさや、これまでの仕事ぶりからすれば、自分たちにしてくれていることや、彼自身がレガシーを積み上げていく様子に関して言い表すことはできない」と述べた。