【10月23日 AFP】ボクシング、WBA世界ミドル級王者決定戦が22日、東京の両国国技館で行われ、2012年ロンドン五輪同級金メダリストの村田諒太(Ryota Murata)がアッサン・エンダム(Hassan N'Dam、フランス)を7回TKOで破り、王座を手にした。

 今年5月の対戦で、納得のパフォーマンスながらも物議を醸す判定負けを喫していた村田に容赦なく責め立てられたエンダムは、7回を終えて試合続行を諦めた。

 レフェリーが試合終了の合図を送ると号泣しながらも、「泣いてません」と冗談を飛ばした村田は、日本人ボクサーとしては22年ぶり2人目のミドル級王座奪取を果たした。

 WBA「スーパー王者」のベルトはゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)が保持しており、同選手はWBC、IBF、IBOのタイトルも持っている。

「レギュラー王者」のベルトを誇らしげに抱えた村田は、「ボクシングファンの皆さんは僕よりも強い王者がいることを知っている」と無敗のゴロフキンについて語り、「そこを目指して頑張りたいと思う」と続けた。これで村田は通算戦績を13勝1敗とした。

 6回にストレートを受け、7回にもさらにパンチをもらいトレーナーにグローブを外すよう求めたエンダムは「最初の数ラウンド以降は力が残っていなかった。続けたかったが、チームはこれ以上パンチを受ける価値はないと判断した」と語った。

「村田は前回よりもプレッシャーをかけ、手数も多かった。彼を祝福するとともに、3度目の対戦があることを願っている」 (c)AFP